「ものづくり大国」と言われて久しい日本の製造業。現在、それを支えてきた中小企業の生産技術が「遺産」となる「2025年の崖」が経産省より指摘されています。その内容は、多くの企業がデジタル技術活用の重要性に気がついていながらも何をどうすれば良いのかの見極めができておらず、「老朽化、複雑化、ブラックボックス化した既存システムも足かせになっている」としています。三石製作所では「2025年の崖」に対応するべく、長年培ってきた生産技術のデジタル活用を推進しています。
2000年以降、製造拠点の海外移転により国内製造業の中小企業は大きな変革期に突入。
そして現在、労働従事者の高齢化と人手不足により、変革期のクライマックスを迎えています。この変革期に我々中小企業はどう対応し、何をするべきか。「ものづくり大国」再興に向けて、下請け企業から始まる生産革命には何が必要か。その核となるのが「デジタルトランスフォーメーション(DX)」です。
“DX”とは、「テクノロジーによって世の中の仕組みや構造、あらゆるモノが変化し、人々の生活やビジネスをより良いものへ変革すること」を意味します。これまでの常識を疑い「人の能力とは何か?」「人の適性とは何か?」そして、それらを活かした「人がやるべき仕事とは何か?」をしっかりと捉え直した上で“DX”に挑まなければ「2025年の崖」を克服することはできません。
また、テクノロジーと協業された「未来の働き方」の“質”をいかなる基準で判断していけばよいのか、定性的かつ定量的な判断ができる材料(デジタル経営資源)を持ち合わせなければ、DXは掛け声だけに終わってしまいます。
三石製作所が掲げるDXとは、現状の生産環境を可視化し「あるべき姿」を再定義し、それを実現可能とするテクノロジーと掛け合わせることによって獲得した実績値(デジタル資源)に基づいて、自社のビジネスモデル、組織、基幹システムの「革新」を実現することであり、そのDX推進のため全社一丸となって邁進してまいります。
労働従事者の高齢化と人手不足を協働ロボットの導入により解決します。
生産に従事できる時間は2倍以上に伸び設備稼働率は大幅に上昇、社員の働き方改革にもプラスに作用します。また、作業の自動化により生産性が劇的に向上し、海外の製造拠点にもコスト面で負けない生産体制が敷けます。
2023年秋頃の導入を目指しプロジェクトを進行しています。
AWSを利用した生産管理システムを使い現状の生産環境(機械や人の稼働時間や効率)を把握します。
それをデジタルデータ化し利用することで、より多角的に改善方法を導き出すことが可能となります。
2021年より導入し、生産実績のデータ記録が進んでいます。データを活用した分析が可能になりました。
加工技術を「デジタルデータ化(活字)」するだけでなく、ビデオツールを使い「映像データ化」します。
活字ではうまく伝わらなかった技術を視覚・聴覚で検証できるようにすることで加工技術の継承をスムーズに行います。データ量の問題もありますが、解決に向けプロジェクトを進行しています。
代表取締役をCIO(最高情報責任者)とし、各課に役割を分担、役割ごとに専属担当者を配属。
CIOを中心として各課と連携を図る組織体制を構築し、社内のDX化を進めています。